こんにちは不動産のお父さんです。
「営業職」を経験した事のある人、現在営業職の仕事をしている人なら、大抵は「営業ロープレ」を経験したことがあるのではないでしょうか。
上司が顧客になって営業のロールプレイングを行い、ダメ出しをされるやつですね。
何を言うべきかが用紙に書いてあって、
顧客がこう言ってきたらこう返す。と練習するやつです。
わたしは、ロールプレイング自体は否定しません。営業を想定して練習する事はとても大切だと思います。ただ、ロールプレイングで顧客へ伝える「問答集」については参考にしてはならないものだと思っています。
本日はそのような
「営業ロープレって意味あるのかな?」
と疑問を抱いている方へ向けて、私なりの回答を行いたいと思います。
この記事の信頼性として、
わたくしこと不動産のお父さんは、10年以上大手不動産仲介会社に勤務。
退職するまでに関わった契約は1000件を超えています。
そんな、実践と実績を残してきた営業マンから、教科書的な事ではなく、
より実務目線でのリアルなアドバイスを行いますので、ご参考になればと思います。
結論:基本的に営業ロープレは意味ないです。

理由1)売る為に考えられた文章を実践で話しても意味がないから
売る為に考えられた文章を実践で話しても意味がない
「思ってもいない事」を言ったところで見透かされるだけです。
例えば住宅販売のロールプレイングの資料でよく書かれている文章で、
「お客様にとって良い買い物になると思います」とか、
「たしかに○○様のおっしゃる通り、駅からは多少遠いです。でもその分閑静な住宅街で交通量も少なく、子どもたちも安心して家の前で遊べます」
などといった「セリフ」を学びます。
大学を卒業して1年2年の新人クンが「お客様にとって良い買い物になると思います」って、
お客様からしたら「何を根拠に言ってます?」と思いませんか。
それならまだ、
「わたしの初めてのお客様になって下さい」と言われた方が、本音として伝わってきます。
教科書で学んだ事をそのまま言ってもお客様に、「教科書で勉強したセリフを言っているんだな」とバレるだけです。
営業経験が浅いから言えること
営業経験がそれなりだから言えること
営業経験が豊富だから言えること
があると思うんです。
背伸びしてもしょうがないのです。
そして、大抵のお客様は「背伸びしている営業マン」が嫌いです。
分かってるフリが一番危険。
背伸びして、分かっているフリをする営業は本当に危険です。
何が危険かというと、いざトラブルになった時に、お客様がとても怒るからです。
それなら、分からない事だらけだけども、一回一回調べて回答していく営業マンの方がよほど信頼できるし、多少のミスがあってもお客様も暖かい目で見守ってくれます。
それに甘えようという話しでは決してないですが、分かってるフリをして営業しているよりも何倍も良いです。
理由2)ロープレを行う上司自体の考え方が悪いから
ロープレを行う上司自体の考え方が悪い
ロープレを行う上司自身が、
「自分が営業のときはこうだったから」
「自分ならこうする」
「とにかく粗探しをして、自分が有利な立場でものを言いたい」
という感覚でいる人がとにかく多い。
自分が営業の時はこうだったから
→ 何年前の営業スタイルを主軸にしているのでしょうか。ここ数年で人の価値観や社会構造などめまぐるしく変わってきているのです。アドバイスをするなら「今の時代がこうだから」という前提に対して何を投げるかという視点であるべきです。
自分ならこうする
→ 自分ならこうするという意見を持っている事自体は否定しません。しかし、アドバイスの形が「君たちのスタイルは全然駄目だ」というまず否定から入ってしまう。上司としてやるべき事は、ロールプレイングをしている後輩の営業スタイルにどんなエッセンスを加えるとより良くなるのかという視点で見てあげる事です。まずは後輩の営業という一つの型を尊重するところから入るべきなのです。
とにかくあら探しをして、自分が有利な立場でものを言いたい
→ 悪いところよりも良いところをまずは探しましょうしょ。と思ってしまうのですが、本当にあら探しに集中している上司多いです。
ロールプレイングを良いものとして、実りあるものとして結果を出す為には、営業サイドよりもむしろ教える側、見てあげる側の力量が大切なのですが、その事を分かっていない事が多いのです。
理由3)そもそも、自分が実際に営業しているスタイルを見せない
これもロープレが意味のない時間になってしまう要因なのですが、自分が実際に営業の現場で言っている事を言わない。
ロープレとしての満点を狙いに行く作業になってしまう為、結局のところ
ロープレ自体が「茶番」になってしまうのです。
ここで間違えてほしくないのは、営業ロープレ自体が悪いと言いたいわけではないのです。
「上っ面な営業の練習をしても意味ないよね」という事と、
「教える側の見方も偏っていたら意味ないよね」と言いたいのです。
意味のある営業の練習方法はあるのか

有ります。
ひたすら自分が顧客と営業になって、想定接客をwordに打ち込んでみましょう。
こういう事を会社で教わったからこう言おうでは結局自分の言葉ではない。
理由
営業の現場でどんな話題が生じるか。この物件(商品)についてどんな質問がありえるかを想定しておく事はとても重要です。というか、想定しておくことは営業の基本です。
想定しておくことで、いざ実践になったときにも顧客の質問に焦らず答えることができます。
ただ、その「答え」については、その場での思いつきやロープレで習った問答集ではなく、自分が心から思っている事を表現できるよう、あらかじめ自分の気持ちを言語化し、お客様へ伝えられるよう練習しておきましょう。
先輩社員の営業に同行させてもらいましょう。
理由
経験豊富な先輩社員であれば、大抵の方はお客様へ伝える「必殺技」を持っていたりします。しかし、ロールプレイングではわざわざ自分の「必殺技」を見せません。先程も記載したように、ロープレ用の営業を見せるだけです。それでは先輩社員のロープレを見ていても全然意味がありません。
先輩社員の営業の極意を盗む・学ぶにはやはり同行させてもらうのが一番です。
ロールプレイングでは絶対に言わない一言。を現地で聞き、盗めるものを盗む
これは本当に勉強になります。
まとめ

ロールプレイング自体は悪くないけれど、正しいロープレができないと「茶番」でしかない。
営業として数字がうまく伸びないという事で悩んでいるのであれば、コチラの記事もひとつ参考になるかもしれません。
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